GROUP研究グループ
光機能材料合成グループ
有機分子の構造が織りなす
光機能の開拓
- 代表
- 古山渓行 准教授
- 専門分野
- 物理有機化学、元素化学、色材工学
- キーワード
- 有機合成、有機機能性材料、光触媒反応、近赤外光、フタロシアニン
生物の多くは太陽光において最もエネルギー密度が高い波長を知覚できるように進化してきました。これが可視光であり、可視光と相互作用する物質は鮮やかな色を持つことから幅広い興味が持たれています。一方、少し離れた波長を持つ「近赤外光」はヒトの目には見えませんが、近年有用性と需要が認められており、現代のエネルギー・環境・医療問題の解決に幅広く貢献できると期待されています。
当グループでは主として近赤外光と強く相互作用する新規高機能材料の開発に挑んでおり、物質を創る「有機合成化学」を縦糸に、周期表全ての元素の性質を引き出す「元素化学」、特徴的な分子構造に着目する「構造化学」、色の魅力を引き出す「色材化学」を横糸に研究を展開しています。特定の課題に対し、新しい構造や合成の方法論を提案できることが我々の強みであり、最近では開発した材料を触媒に用いた新たな有機合成反応開発にも興味を持っています。
星の数ほどある有機分子の多様性が持つ一番の強みは、個々のニーズに精緻に、柔軟に対応できることです。当グループでは科学者や産業界が持つ問題を分子の言葉(構造)に翻訳することを通し、国内外、産学多数のグループとの異分野共同研究も推進しています。オンリーワンの分子が持つ無限の可能性がハブとなり、新理論、新技術が広がることが私たちの願いです。